剣道の上達は「構え」に始まり「構え」に終わると言っても過言ではありません。
構えが悪い(=始まりが悪い)と良い打突はできません。
この記事では、初心者がまず身につけるべき 剣道の基本姿勢と構え方 をわかりやすく解説します。
1. 剣道の基本姿勢とは
剣道における「姿勢」とは、心と体の両方を整えること。
正しい姿勢は、打突の正確さ・速さ・美しさすべての土台になります。
正しい基本姿勢のポイント
- 背筋をまっすぐに保ち、あごを軽く引く
- 視線は自然に前方やや下(相手の口元あたり)
- 肩の力を抜き、腕をリラックスさせる
- 重心は両足の母指球の上に置く
姿勢が乱れると、攻めも受けも不安定になります。
まずは「静止した状態でブレない姿勢」を意識してみましょう。
2. 剣道の基本の構え(中段の構え)
剣道で普通に「構え」と言ったら中段の構えを指し、最初に習う構え方です。
構え方(中段の構え)
- 足
- 右足と左足の間隔を板目一枚分程度開く。
- 右足を足一つ分前に出し、右足のつま先と左足のかかとを一直線に置く
- 左足のかかとを軽く浮かせる(約1cm)
- 手(剣)
- 竹刀は右手を前、左手を後ろにして両手で握ります。
- 左手は柄頭いっぱいの所で上からしっかりと握る。
- 右手は鍔に人差し指の第一関節が触れる位の位置で、上から軽く握る。
- 左拳がおへその前で、おへそから拳一つ分前に出します。
- 竹刀の先を相手の喉元に向け、右手はゆったりと余裕を持たせます。
この構え(中段の構え)は「守りと攻めのバランス」が取れた、基本中の基本の構えとなります。
3. 他の代表的な4つの構え
剣道には中段以外にも4つの構えがあります。現代剣道においては、ほとんどの人が中段で構え、時折上段の構えを使う人がいる程度で、他の構えが試合等で用いられることはまずありません。
(1)上段の構え
竹刀を頭上にとって構える、攻撃に特化した構えです。(日本剣道形一本目の構え)
守りの要素がほとんどないため、「火の位」とも呼ばれ、強い気迫が必要です。
漫画「六三四の剣」で主人公の夏木六三四が用いる構えです。
(2)下段の構え
竹刀を低く構え、相手の足元を牽制する構えです。(日本剣道形三本目の構え)
下半身に有効打突のない現代剣道では使われることはありません。
ただ構えには明確な境界があるわけではないので、非常に低く剣先を下げた中段の構えは下段に近い構えと言えます。
(3)八相の構え
左足を前、右足を後ろにして、剣を右肩の上あたりに構える(日本剣道形四本目打太刀の構え)。現代剣道で用いられることはありませんが、昔は刀がとても重たかったため、疲れにくいことがこの構えの特長だったようです。
(4)脇構え
左足を前、右足を後ろにして、剣を体の後ろに隠す構え(日本剣道形四本目仕太刀の構え)。太刀の長さが相手にわからないようにする構え。竹刀の長さが決まっている現代剣道においては用いられることはありません。
4. 初心者が意識すべき3つのポイント
構えは「見た目」ではありませんが、最初のうちは習った通りの形を意識して構えてください。とは言うものの「構えのため構え」では意味がなく、相手の動作にいつでも対応できるよう、以下の点に注意してください。
- 足のバランス: 左足に7割、右足に3割の重心
- 肩の力を抜く: 力むと竹刀の動きが遅くなる
- 心を落ち着ける: 姿勢と呼吸を整えることで気持ちも安定
5. 初心者によくある構えの悪い例
- 肩が上がっている(緊張しすぎ)
- 竹刀が相手の喉より上を向いている(剣先の作用が効かない)
- 左足のかかとが上がりすぎている(しっかり床を踏むことができない)
正しい構えを鏡の前でチェックしたり、動画で自分の姿を撮ると改善点が見つかります。
まとめ
剣道における構えは、技術の基礎であり心の姿勢でもあります。
最初はしっかり形を意識して稽古し、安定していていつでも動けるようにしましょう。
正しい構えが身につくと、剣道全体の上達が格段に早くなります。